活動Q&A

これまで、ミーネットのピアサポート活動に関してお寄せいただいた、お問い合わせやご質問への回答をQ&Aとしてまとめました。

中日イラスト●「がんのピアサポーター」とは?
ピア(Peer)とは、「同じ立場」や「仲間」を意味する言葉であり、ピアサポートとは同じ課題や環境を体験する人が、対等な関係性(ピア)で支えあうことを言います。
●NPO法人ミーネットのピアサポーターとは?
治療体験や療養生活で得た「共通の経験と関心」を基盤として相談者と同じ立場で傾聴や情報提供にあたり、がんになってもその人らしく生きられるよう共に問題解決の糸口を探る、支援者としての役割を担います。

ミーネットのピアサポーター養成について

Q1 ピアサポーター養成のきっかけは?


患者相互の相談支援には、正しい知識・ルール・マナーという3つの要素が必要だと、患者会活動を通して感じていました。患者・家族が支え合うために参考になるのは、治療体験やその体験から得た知識です。しかし、同じがん種であっても、体験はあくまで個別のものであり、身につけた知識も正しいとは限りません。同じ立場での相談支援だからこそ、相手の不利益を招かないような教育訓練が必要だと考えました。

Q2 どのようにして始めたのですか?


2008年、会員に「ピアサポーター養成講座」への参加を呼びかけたところ、すぐに26名もの応募が得られました。当時は、ネット検索しても「がんのピアサポーター養成」について参考になる情報はほとんどなく、コミュニケーションスキルのプログラムは、社員研修などの一般的なものを応用し、がん種別の基礎知識は名古屋で開かれた「※がん学会学術総会・市民公開講座」で行われた9シリーズのがんセミナーで学びました。

Q3 講座のプログラムはどのように作成したのですか?


講座の準備をはじめた2007年には、がんのピアサポーター養成の先例そのものが見つけられませんでした(Q②参照)。私たちの目指す「患者・家族と同じ立場で相談支援にあたる」というピアサポーター養成の参考になる特定の書籍は今もないように思います。
第1期の講座においては、主催者も受講者もなく、みんなで「ああしよう」「こうしたらいい」と考えながら進めました。結果的に、その試行錯誤のプロセスがメンバーの連帯感と使命感を強固にし、第1期のメンバーによってミーネットの養成講座のみならず、活動の基盤が作られたといっても過言ではありません

Q4 どんな人がプログラム開発にかかわっていますか?


第1期養成講座において「ピアサポーターの心得」など患者家族支援論をご担当いただいた名古屋大学がんプロフェッショナル養成特任講師・阿部まゆみさんにミーネットのピアサポーターの根幹的な部分の確立に多大なご協力をいただきました。その後「がんのピアサポート」を幅広く調査研究している、名古屋市立大学大学院の研究員・大野裕美さんとプログラムを協働開発してきました。がん種別がんの基礎知識講座は、東海がんプロフェッショナル養成基盤推進プランや拠点病院の多くの専門医に講義やアドバイスを得ています。  ※第5期ピアサポーター養成講座プログラム

Q5 講師はどんな方々ですか?


プログラム開発にご協力いただいている専門家(Q④参照)をはじめ、愛知県内がん診療連携拠点病院のがん専門医(毎回10名前後)、がん認定看護師、相談支援センター・相談員、心理カウンセラーなど多岐にわたります。2011年にはピアトレーナーコースを創設し、ピアトレーナーも講師・アドバイザーとして講座運営に加わっています。

Q6 ミーネットの養成講座講座の特徴は?


座学のあとに必ずグループディスカッションやロールプレイを行い、受講者間のコミュニケーションを深めながら、内容を咀嚼して理解するということです。また、第3期からは、先輩サポーターがアドバイザーやファシリテータとして講座に参加し、講座自体がピアサポートで運営されているところも特徴です。先輩サポーターとペアを組んでの院内実習も行っていますが、日ごろの活動による連携協力関係から、実習病院が数多く門戸を開いてくれるのも強みです。      ※院内ピアサポート一覧表

Q7 1年間(90時間)も学ぶ理由は?


第1期(半年間)経験を踏まえて必要なプログラムを盛り込み、無理のない時間構成を考えたところ「90時間(1年)」になりました。あくまでミーネットの実績と経験からですが、対面の相談支援を行うピアサポーターを養成するには必要最小限の期間だと考えています。また、同期生、先輩、法人本部などとコミュニケーションを深めながら学ぶプロセスにおいて、ピアサポートのミッションが明確になり、ルールを遵守して活動することの大切さが身につきます。

Q8 がん医療の基礎知識を学ぶ意味は?


がん患者・家族の悩みは多くの場合、治療や治療に伴う心身の苦痛などと密接な関わりを持っています。相談者の話を傾聴し共に問題解決の糸口を探るには、相談者の話の文脈を理解することがとても大切です。またピアサポーターは、相談者の求めに応じて学習や情報収集を手助けし、患者の自己決定をサポートする役割も担っており、そのためにも基本的な医療知識は必要です。

ミーネットのピアサポート活動について

Q1 どんなところで活動しているのですか?


①名古屋市がん相談情報サロン・ピアネット

名古屋市とミーネットが協働で運営し、ピアサポーターが利用者の相談支援などにあたっています。

②愛知県内のがん診療連携拠点病院など
病院から依頼を受け、院内で定期的にピアサポートを実施しています。
実施病院は現在16。平均4~5名のチームで対応しています。
※院内ピアサポート一覧表

Q2 どのようにして始めたのですか?


①名古屋市がん相談情報サロン・ピアネット

ミーネットは、公共施設として誰もが利用できる「がんの情報収集や相談支援の場」が必要であると名古屋市議会などに請願を続けていました。一方で、名古屋市は患者のQOLを重視したがん対策を「苦しまないがん治療の推進」として打ち出し、がん治療に伴う相談支援の充実が議会でも論議され、名古屋市独自のがん相談と情報提供の施設を開設することが市議会で決議されました。09年2月、協働先が公募され、審査によってミーネットに決定しました。

②愛知県内16のがん診療連携拠点病院など
2009年から愛知県内のがん診療連携拠点病院を中心に、ピアサポートによる相談支援の依頼を受けるようになり、現在16病院で定期的に活動しています。草の根活動の継続から生まれたネットワークと信頼関係の賜物にほかなりません。

Q3 ピアサポートによる相談支援以外の活動内容は?


ミーネットでは、行政・医療機関など様々な機関や団体から講演などの依頼を受けますが、内容に応じてピアサポーターや理事長・理事が対応しています。また、ピアサポーター養成の実績から、他団体や他県の開催するピアサポーター養成講座への協力依頼を受けることもあり、ピアサポーター養成に重要な役割を果たす、ピアトレーナーがその任を担っています。がんの市民公開講座の開催や地域の老人クラブとの協働による「がん啓発イベント」も重要な活動の一つです。

Q4 ピアサポーターは無償ボランティアですか?


ささやかですが有償とし、交通費も支給されます(2009年度より)。ピアサポーターは1年の研修後も定期的にフォローアップ研修に参加するなどスキルアップをはかっています。面談による相談支援は相談記録を作成し事務局へ報告することも義務付けられています(対応への安全管理やスキル向上のため)。活動継続のためには交通費や昼食費などの経済的負担をミーネットでカバーすることが必要だと考えています。

Q5 活動財源はどのように確保しているのですか?


会費・寄付・外部委託による、がん関連の催事の企画運営費、講演料や原稿料(理事長、理事、ピアサポーターなど)、民間財団などの事業助成金などがおもな財源です。
NPOは、非営利事業を活発におこなって、経済的に自立することが求められており、ミーネットも今後はさらに積極的に非営利事業に取り組み、活動財源を確保したいと考えています。

Q6 活動上、行政や医療機関と連携する意義は?


ピアサポート活動の場の確保や普及のために、行政や医療機関との連携は必要欠くべからざるものです。医療機関での活動は、ピアサポートで対応できないケースを相談支援センターなど適切な医療部門へつなぐことが可能であり、相談内容に応じて相互紹介なども行うことができます。将来的にはチーム医療の一員としてピアサポーターが機能できる存在となることを目指しています。また、行政との連携により、活動上のアドバイスや活動普及への支援が得られ、がん対策への提言にもつながります。がんのピアサポートは、患者さんの利益と安全(ピアサポーターの安全もふくめて)が守られる連携体制の中で行われることが重要だと考えています。

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